9月4日(月)【初仕事】

《な、流れない・・・》

麒麟ホテルでの起床は7時頃。 
小心!(日本語で注意!) ここからは・・・お食事をしながらこの文章を見ている方は、食事を済ませてから見てください。
8時前に私は大きいものが出そうになり、トイレに入り普通に大きいのをしました。
トイレは、ユニットバスになっていて風呂とトイレが一緒のタイプ。 普通の洋式トイレである。
トイレの紙がチョット硬いなぁ、と思いつつ、チョット多めの紙を使用し、そのまま便器に入れ流しました。
しかし、中国のトイレの水流が日本と比べるととても少ない。 紙が流れない、どころか大きいのもなかなか流れない。
どうやら紙を小さく固めて捨ててしまったのが悪かったらしい。 紙が溶けない。 何回やっても流れない。
そこで私は・・「そうだ、紙を溶かせば良いんだ!」と考え、紙を溶かせるような機材を物色。
目に止まったのは、バーなどで良く使う氷を掴むトング。
このトングで紙を一所懸命溶かし、流したところ大成功!
トングは水道で洗浄し、何も無かったかの如く元の位置へ。
(ルームメイクさん、ちゃんと洗ってくれましたよね? 信じてますよ!)

《初仕事》

ロビーに行き、迎えの車が到着。 いよいよ中国最初の仕事。 がんばらなきゃ!
着いたのは、常松さんの会社で「日松テック」の中国現地法人の事務所。
最初に思ったのが、天井がやたらと高い。 中国の建物は、こんなものなのだろうか?
到着後小一時間くらい常松さん、田原さん、馬さんと私の4人で、世間話をした後、いよいよ仕事。
私の中国での仕事は、日本に招いて良い仕事をしてもらう人材探し。
ここでは約10人ほどの人と面接を行った。
日本語検定2級クラスというのが、面接前では良く分からなかったが、面接をしたら、それが良く分かった。
自己紹介は日本語で完璧なのだが、一部の方はその紹介事項に関して突っ込みを入れると訳が分からない状態になり、結局中国語の通訳を通して話をしなければならない状態になってしまい、私としてはこの人を日本に呼んだら我々以上に彼が苦労するだろう。 こんな印象だった。
そこで、ふと思ったのが前日の女性の李さん・・・彼女は日本語がとても上手♪
技術力は少なくても良いかな? 今の私の会社的には日本語レベルが高ければ、技術なら会社で上達させるようにしようか? と小さくても考えたのが、この時である。

《馬さんという通訳が居るのに・・・》

面接も終わって昼食を取り、午後は馬さんと青島の観光で、青島では、これまた定番ではないかと思われる「青島ビール工場」を見学。
入場料金は一人50元。 受付のオネーチャンがガイドを付けるか? と聞くので確か20元程度を支払ってお願いすると日本語が出来るガイドさんを付けてくれた。 馬さんが一緒なんだから別に日本語ガイドさんを付ける必要が何処にあるのか? とは思ったが馬さんと私の共通の思惑で付ける事となった。 分かりますよね? これ。

青島ビール工場の
日本語担当小姐
ビール工場の見学は私にとっての初体験。
昔の製法から現在の製造ラインまでいろいろと見せてもらい、途中でとってもレアなビールを飲ませてもらう事になった。
ろ過前のビールで賞味期限が1日だけというビールを飲んだが、苦いのが苦手な私にとって、とっても柔らかく、そしてほのかな甘みがあるビールは初めて飲んだ。 
もし貴方がビールが苦手でも、青島に行く機会があったら是非飲んで欲しい。 絶対に期待は裏切りませんから。

これが賞味期限1日の純生だ〜
工場見学も一通り見終わったら、小姐ともお別れ。 その後はビアホールでツアーに付いているビールを飲んだのだが、一人当たり1リットルくらいの量なので、昼間からこの量を飲むと、後々が大変な事になりそうなので、ビールも少し残し、ビール工場内のお土産屋さんに入る。
ビールならではのお土産モノも沢山あるけど、何故こんなところにコレがあるの?という土産も同じくらい存在する。 日本でもあるような、如何わしいドライブインの土産コーナーに行ったと思えば、皆さんも何となく分かるでしょう。

夕方、宿(麒麟ホテル)に戻り18時から夕食会に参加。
昨日と違うお店に招待されたのですが、システムは前回とほぼ同じの料理、素材を選んで注文する仕組み。 
とても美味しい海鮮料理、肉料理も含めて美味しいものが出てきて、いろいろ食するのだが、いつものように小食な私は、少しずつ箸を付け、ビールを飲んでいた。
昨日と同じように多くの料理を残す事はとても気が引けるが、これ以上食べると私の身体に影響がありそうなので、チョットずつ手を出す。

《白酒の恐怖》

日本で言う白酒(しろざけ)というものは、白く濁っていて少し甘みのある、お雛様の時にでも飲むようなお酒。
しかし、中国で白酒と言うと、とんでもないお酒が登場する。

しばらくすると、ビールでは飽きてきた私が違うものを注文しようかな? と思ったとき、常松さんが何やら企んでいる様子。
店の従業員のオネーチャンに何か頼んだようだ。
数分後、従業員のオネーチャンが1本の小さな小さなお酒を持ってきた。 容量的には100ml入っているか程度の瓶。
これは何か?と尋ねると「これが青島名物の白酒だ」と常松さんが言う。
どんなお酒なのか・・・すると、また小さな小さなグラスが出てくる。 お猪口の半分くらいしか入らないようなグラス。
これに半分くらいまで注がれ、試しに飲んでみる。 その瞬間、口の中で核実験を行ったかのような衝撃と飲み込んだ後、火が食道を通過するようなインパクト。
聞いてみると、青島の白酒(中国語で「ばいじぅ」と言う)は度数がとても高いお酒らしい。 瓶を見てみると確かに70度と書いてある。 これはキツイ。
それでもって、乾杯が好きな中国人のペースに合わせてしまい、この白酒を半分まで飲んでしまった。 明日の二日酔いが怖い。

《強制中国語講座 第二章》

夕食会が終わり、二次会会場にベロベロに近い私も連行された。
タクシーで向かった先は昨日の場所と同じ場所。 しかし、今回は2階に。
そこは1階のクラブと違って、2階は個室のカラオケボックス。 中国ではKTV(勿論、日本語で言う「カラオ〜ケ」でも通じる)と言うらしい。
ちなみに、日本で言うカラオケボックスに行きたい場合は「量販式(りゃんふぁんし〜)KTV」と言う。 KTVだけ言うとオネーチャン付きのカラオケボックスになるので、女性と一緒の場合は注意しよう。
中国で初めて見た光景が、お店のオネーチャンがとりあえず個室に一斉に並ぶ。 それも10数人。 何事かと思った。
端から見ていたら、昨日筆談した喜真さんがいた。 常松さんは「誰か指名して!」と言うので、私はすかさず喜真さんを指名。
他の人だと、筆談が最初からになりそうなので、やっぱり少しでも気心が知れている人が良いと思った。
しかし、喜真さんと話すと言う事は、前日以上にレベルの高い話をしなければならない。 指名した後に少し後悔した。
最初のうちは中国語を教えてもらったが、今日は喜真さんに日本語を教えてあげた。
「こんにちは」「ありがとう」はスグに分かってもらえた。
そのうち、身内の大騒ぎが二人にとってかなり気になって来たので、喜真さんには「うるさい!」「いいかげんにしろ!」とか「やかましい!」を教え、喜真さんに言ってもらったが盛り上がっているのは身内の連中ですから、当然の事ながら効果は全く無かった。
盛り上がりも絶好調の中、我々はタクシーで宿に帰り眠りにつく。
この日も帰り際に喜真さんとは、昨日を同じように拳を突き合わせる挨拶で帰る。
(この拳の挨拶は後ほどまた登場)

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