9月5日(火)【遠い大連】

《馬さんはネゴシエーター》

この日の予定は7時の列車で煙台まで行き、高速船で大連に向かう予定。
朝も早かったので睡眠時間も少なめ。 まだ白酒臭が私の周り1メートル以内に漂っている気がする。
朝の6時にホテルを出て、青島駅に向かう。
駅前でブラブラしていると、やはり観光客目当てで我々に話しかけてくる輩が多い。目立つのは青島観光ツアーの案内でパンフレットを持ったおばちゃん達が私の目の前でパンフレットを広げ、このツアーはどうだ? のような感じの事を言っている様子。
出発時間の40分前あたりになち、青島駅構内に入る。 駅の構内に入ったらスグに荷物のX線検査を受ける。 程なく通過。 やれやれ。
乗車窓口が開くまで10分くらいあったので、田原さんと喫煙ブースでタバコを吸う。 駅の中は全面禁煙で数箇所に喫煙ブースがある。 これは日本でも見慣れた光景。
30分前・・・乗車窓口が開くと、一斉に乗客が窓口よりホームに行く。 結構な人数が居た。
それもそのハズ。 列車は長い長い・・・20両くらいあった気がする。 我々の車両は7号車で、ホームの先に近い・・・ホームで5分くらい歩いた気がする。 日本で新幹線のホームを端から端まで歩いても、そんなものだ。
列車のさて7号車の乗り込むが、かなりの人、中国語で「あ〜でもない、こ〜でもない」と言っているよう。
私と田原さんと馬さんは兎に角、席につき列車は発車した。

青島→煙台の乗車券
硬座なのでたったの22元
日本円で300円程度
最初は景色を見て楽しく話も弾んでいたのだが、しばらくすると周りは田園風景。 チョットつまらない感じになってきた。 1時間以上乗り、私と田原さんが寝てしまった時、何かとなりで馬さんが車掌と喧嘩(?)
すると、馬さんは私たち2人に立ち上がってと言い、そのまま別の場所へ・・・何か問題があったのか? どこかに連行されるのか? チョット怖かった。
そこは寝台車両。えっ?この列車は普通車のみじゃなかったのか? あとから気づいたら列車の編成は同じで、移動時間によって寝台を開放するかしないか? を選択しているらしい。
そこで馬さんは車掌と交渉し、A寝台を手配してくれた。 車掌に支払ったお金は100元、多分車掌さんの懐に入ってしまうのだろう。
100元が懐に入った車掌さんは、急に態度が良くなり、ベッドカバーを持ってきたり、枕を持ってきたりでVIP待遇。 兎に角眠れるのであればどうでも良い状態だった我々は、馬さんが車掌さんを適当にあしらって、各自眠りにつく。
1時間半くらい眠っただろう。 外を見ると都市っぽい感じの町並みが見える。 もうすぐ煙台なのだろう。

煙台到着! どこもそうだがホームが低い。

方向幕ならぬ方向板
煙台駅に降りる時に、上記の車掌さんがデッキにいた。
車掌さんが私の大荷物を手伝ってくれたのも、馬さんのチップのおかげだろう。
乗務員に「謝謝」というと何やら言っていた。

煙台駅前 田原さん写ってるよ〜!
(左端の疲れた感じの人)

馬さんに確認したら日本語で「問題無い」という意味の「没問題(めいうえんてぃー)」といったようだ。
またまた、改札口までの長い道のり。 あれ? ホームに車がある。 ん? 車でお迎え? を〜!VIP待遇が他にもいたのか・・・
やっとの思いで煙台駅の改札を抜けたら、煙台駅で出迎えてくれた女性で、陶芸(tao yi:たお い)さんが出迎え。 チョットキツメな顔立ちだが結構な美人。(しかし私は、こ〜ゆ〜所しか見てないのか?と思われそう)
どちらも初対面なのに、なんでこんなにスグに分かったのかというと、馬さんが予め黒い帽子で中央に「M」と書いてある。 と伝えていたらしい。(後日の画像で帽子の「M」が判るよ)
元はといえば常松さんの紹介だったので常松さんは何でこうゆう綺麗な女性に知り合いがいるのか? ん〜、中国人の男性も女性に営業してるのか?(笑)
後からの話で、旅行会社の従業員さんだそうで、本当に船の切符の手配をお願いしていただけだそうだ。
私から見た常松さんの株は最初に一気に暴落したものの、人脈という形で大いに上がった。

《予想GUYです》

12時30分頃、「さて、そろそろ向かいましょう」との田原さんの掛け声で港へ、なんかどうも寂しい感じの港の事務所。 客が少ないのかと思い、陶さんが港の職員と何か話したら、陶さんの目が突然まん丸になり、あ〜でもないこ〜でもでない言っている。
私以外はいろいろと言っているが、私は現状が把握出来ない。
波が高くて高速船が出ないらしい、これじゃ大連に行かれない・・・
もうすぐ大連行きの普通の船が出港するとの事で急いで桟橋へ。

煙台→大連の乗船券
2等個室なので381元 高っ!
既に乗車している中国人が甲板から中国語で「早く乗れ!」と言っているような手振り。
ちなみに高速船で行けば3時間程度で大連に到着するが、普通の船だと7時間。 予定が少し狂った。
しかし、良く考えてみれば早く到着しても宿でゆっくりしてからの夕食。
船か宿かのどちらか。 という意味では大きな差は私には感じなかった。
しかし、この船の中・・・どこに行っても人ばっかり。  軽く1000人は乗船しているのではないだろうか?
ここで、中国人のマナーの悪さに気付く。 通路で寝ている程度であれば、私も文句を言う事も無いが、普通のゴミ箱が灰皿となり痰壺となり、逆に大きめの灰皿はゴミ箱にも変化している。 ゴミ箱に男性が痰を吐くのは中国では見慣れた光景なので100歩譲って良しとするが、これまた女性も数名やっていた所を目撃したのには、さすがに参ってしまった。
中国としては、これからの課題なような気がする。
少し仮眠を取り起きてみると、もうスグ大連の港。 夕焼けをバックに映る都市が非常に綺麗。 しばし見惚れる。

《大連上陸》

大連港に到着した我々は、徒歩で宿に向かう。 青島で泊まったホテルと同系列で最佳西方(精品)大連海景酒店との事。
チェックインをする為にフロントに行くが、なんとフロントが31階。 何の為にこのような高い場所にフロントがあるのか高所が駄目な私には不思議でならなかった。
大連のホテルで于晞(yuki:うき)さんと合流。 于晞さんは前日に成田から大連に到着していた。
田原さん、于晞さん、馬さんと近くのレストランでの夕食は火鍋(辛いスープが入ったしゃぶしゃぶ)
これが結構辛いのだが、私にとっては、まだまだ通常レベル。
脂っこいタレとかゴマダレとかに付けるより辛いスープでしゃぶしゃぶしたのをそのまま食するのが良い感じでした。

《やっと日本語で話せるオネーチャン??》

食事を終え、馬さんと于さんはホテルに戻る。 馬さんが一緒に来なかったのが不思議。 馬さんはきっと調子が悪かったのだろう。 そうでなければ絶対に来ているハズだ。
田原さんと私は森ビル街の一角にある「可奈」という日本人向けの飲み屋さん。
中に入ると全て中国人のようだが、全て日本語トーク可能。
2日連続で強制中国語講座を行ってきた私にとって、少しは楽に飲めた日でした。
日本語なので、逆に何を話したか忘れてしまうほど、普通に飲んでました。
1時間程で店を出て宿に帰り睡眠。 時間は23時頃。


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